編入生

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テスト開始時間となった。 弱いヤツらに合わせて自分を縛るという行為のは本人達にバレたら侮辱されていると思われる以外無いはずだ。 自分を縛っても尚、圧倒的な実力を見せつけている方が力に気付かれない。 俺は魔法一族とかいう生易しい家庭で育ったいるわけでは無い。 親父が世界に魔法を広めた一族だ。 親父が魔法の仕組みを世界に惜しむ事なく広めた結果、世界は大進歩を遂げていた。 だが、俺は親父が俺以外公開していない魔法も実際は多くある。 魔法の作り方などというものは口外しない事が絶対条件で教えられた。 存在している魔法を魔剣術とかいう技術に落とし込んで名家だのと称賛されている状況が多くあるがそれこそアホらしい。 確かに、銃を持つ相手に至近距離で遭遇した場合、魔剣術の方が何倍も有利になる。 魔法を使えば、先制攻撃なら圧倒的に勝ちに近づく。 ただ、それ以前に俺は逃げている身であり、実力を隠す必要がある。 世間に知られる俺の実力は親父同等、つまり一撃で地球を消しさる事ができるレベルだ。 そのレベルを解放しなければ正体を気づかれる事は無いはずだが、一国をあっさりと葬り去るぐらいの実力は解放されている。 一国をあっさりと葬り去るぐらいの実力でも十分に気づかれる危険もある。 何しろ、まだこの世界で一国をあっさりと葬り去る魔法が使えるのは二桁台前半である。 一国を葬る魔法は戦略級の攻撃力を上回っているとされる為、世界の国家軍事力にも加算される。 その中で、核兵器を持っていない日本がここ三十年、アメリカなどの国に低く見られないのは親父という化け物と魔法結社の有力者達の存在があった。 親父が暗殺された事は日本の国力を大幅に下げる結果となるとが、それ以上に権力者たちの邪魔だったのかもしれない。 ならば、愚かな連中だ。 実技試験の順番は先頭だ。 実技は力と力の駆け引き つまり、対決(バトル)だ。 相手は名家のご子息。 西田(にしだ) 真沙美(まさみ)だ。 負けるはずがない。 俺はワザと隙を晒すように(・・・・・・・・・・)剣を構えた。
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