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すると、しびれを切らしたのか、夏川が食い気味に
「ねぇねぇ、ゆうちゃんは入る部活決めたの?」
と聞いてきた。
「もちろん決めたよ。だから、二人が何に入るか決めていなかったら誘おうと思ってたんだ」
「そうなんだ~。それで?何部なの?」
「クリア部」
「クリア部?」
夏川は聞いたこともない部活名が出てきたからかキョトンとしている。正直俺もなんの部かさっぱりわからない。
「ゆうちゃん、クリア部ってなんなの」
「それがよくわからないんだ。実際ここ数年は活動してなかったらしいからね。だから今年入部希望者がいなければ廃部になるらしい」
どうやってそんな情報を得たのか不思議だ。まぁ、誰かから聞いたのだろう。
「そのことと、うちらが入ること何が関係しているの?」
「湊はわかるだろ?」
「まぁ、なんとなくな。今部員がいないのなら、クリア部の部室は俺らで自由に使えるプライベートルームになるからってところだろ」
「その通りさ!どうだい?学校にプライベートルームがあるなんて便利だと思わないかい?」
「仮にそうだとしてもよ。私たちの他に入部する子が居るかもしれにじゃない」
「まぁ、百合の言うことも一理あるよ。でも、知名度も活動内容もわからないクリア部に入る物好きはそうは居ないと思うけどな」
「確かに、そうかもしれないわね」
「それで、お二人の意見は?」
「私は入っても良いわよ」
「俺も特にやりたいことないし、楽そうだし異論はない」
「よっしゃー。それじゃあ放課後一緒に我がプライベートルームに行こう」
と悠人がはしゃいでいると教室の前のドアから担任の先生と思われる人物が入ってきた。どうやら、ホームルームが始まるみたいだ。
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