第1章 こうして望んでもない俺の青春が始まった 

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 ようやく、ホームルームが終わったので先ほど渡された紙について聞こうとした瞬間、悠人が  「百合~、早くプライベートルームに行くよ~」  と逃げるかのように夏川の方に行ってしまった。夏川には内緒にしてくれって言われたからには夏川がそばに居ると聞けない。一方的に渡されたから気にせず話しても良いと思ったが何か悠人にも考えがあるのだろうと悟りいったん保留にしとく。  そして俺も二人に合流し、教室を後にした。  「ところで悠人、部室の場所は知っているのか?」  と聞くと  「いや、全然知らないよ。これから顧問の先生に入部届を提出しに行きがてら部室を教えてもらうつもりさ。まぁ、顧問の先生が誰だか知らないからとりあえず職員室に行かないとね」  と誇らしげに言ってきた。まぁ悠人がそこまで把握しているとは思ってもいなかったし、把握していたとしてもどっちみち部室使用許可をもらいに職員室に行かないといけないので悠人を責めるのはナンセンスだ。  「とりあえず、松川先生にでも誰が顧問か教えてもらえば良いよね?」  と悠人が聞いてきたので俺と夏川はうなずいた。  そんなこんなで話していると職員室に到着した。
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