君を待つのはやめた

君が思うままに操って

俺はここに一人、立っている。
ある人と約束をしているから待っている。
でも、おかしいんだ。
待ち合わせ時間からもう、二時間経っている。
なのに、君が来ない。
俺はずっと、不安だった。君に捨てられてしまうんじゃないかって..........
でも、もう君の答えは分かったよ。

『ここに一人、待たされている。』

これが答えなんだろ？
俺の前を通り過ぎる、街行く人
俺の上を流れる雲
みんな、俺を見て嘲笑っていた。

この気持ちを飲み込んでしまえば、楽なんだろうな。
これは簡単な事で困難な事だ。
そう、認める事で前に進めるのに..........
俺はまだ、信じられなくて.....信じたくもないんだ。

でも、きっと、君の中で俺は
道化師..........つまり、『ピエロ』なんだろ？

俺の頭の中は君のことで回っている。
でも、少し考えすぎて疲れた.....
君がここに来るのはいつなんだろう。
時間が過ぎていく。息が止まりそうなくらい待ってるのに.....

そうか、これが悲しい俺の末路なのか。

君に会うことも.....辿り着けることも出来ないままなんだね。

俺を乗せて、地球は回っている。
そう、この世の人達は何も知らずに回っている地球の上で暮らしている。

一瞬.....一秒だけ呼吸を止めてみようかな.....

そのまま何もせずに、立ちすくんでいた。

これは偶然なのか？それとも、運命なのか？

俺は君と付き合った頃から『知らない方がいい』と知っていたのに.....

触れてしまったんだ。君の温もりに.....
その笑顔で.....その仕草で.....
俺が壊れてしまうだけだった.....

もう、君のことで疲れてしまった。
もう、息が止まりそうだよ。

いや、ただ俺は変わっていくのが.....怖いだけなのかもしれない。
でも、変わらないといけない。
だから、もうやめるよ。ここで君を待つのは.....
ずっと、ここで待っていても、俺が壊れてしまうだけだもんな.....

もう、君を待つのは疲れてしまったよ。
息が止まりそうなくらい待つのはもう嫌だよ。

でも.....俺は君が望むピエロだから.....
君が操りたいと思った時、君が思うままに操ってくれていいからね.....