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イニシャルS・Tの子が救ってくれた次の日、僕は不良達にボコボコにされた。
その日、女の子が現れる事はなかった。
僕は、お腹・脚・腕が打撲や傷だらけになった。顔は殴ると学校にバレるから、不良達もさすがに顔は避けていた。
ボコボコにされた次の日、僕は高熱を出して学校を休んだ。
熱があるのは苦しいが、学校に行かなくていいと思うと気持ちが安らぐ。このまま熱が下がらなければいいのに。
学校なんて行くだけ無駄だ!学校なんてこの世からなくなればいいんだ!そしたら不良達にあうこともない。
もうやだ!学校なんて行きたくない!布団に潜り込み目を閉じると…イニシャルS・Tの女の子が助けてくれた光景を思い出した。
不良達の身体はガッチリしていて大きい。
女の子は、身体は細くスラットした身長。体型を考えるなら女の子が負けるはずだ。
けど、彼女はそれを見事に覆し!不良4人相手に勝利した。
その光景を思い返すと胸が熱くなり、身体に鳥肌が立った。そして嬉しさもあり、悲しさも出てきて僕は泣いた。
悔しい!悔しい!!僕はなんて情けないんだ!!
泣き疲れ気づいたら眠りについていた。
目が覚めると携帯が光っていた。メールが来ている。相手は田中!以前、僕を校庭の裏に連れて行った奴!そして昨日は不良達と一緒にいて、僕がやられるのを平然と見ていた。
メールの内容、«親に話してないだろうな?親や学校にバレたらタカシに殺されるぞ!»
タカシとは不良のリーダーで相良と友達のやつだろうきっと。時刻は午後7時。
時間が気になる。時計が後一周したら、学校に行く時間だからだ。明日も熱が下がらないで学校休みたい!
次の日、朝目が覚めると僕の期待は見事にハズレ!熱は下がった。
学校に行かなければならないことに憂鬱になる。雨が降っていて道が歩きにくい。学校近くの公園まで着くとベンチに座った。
不思議と傘に当たる雨音を聞くと気持ちが落ち着いた。ドガッ!いきなり後ろから押され僕の身体は前のめりになり地べたについた。
押されたのではなく、首元が痛い!蹴られたんだ。僕も運が悪い。公園で不良に出くわすとわ!
不良のリーダーであるタカシが叫んだ!「俺に断りなしに学校休んでんじゃねえよ!」ボガッ!お腹に蹴りが入った。
地べたの砂が雨で濡れていて制服や手のひらについた。「お前!親とかに話してないだろうな!?」
タカシの横には化粧でバッチリ決めた女の子が僕を見るなり笑いながら僕を見ていた。
気付いたら悔しくて拳を握っていた。それを見たタカシは「なんだお前!俺とやろうってのか!?」威嚇する目で睨み胸元を掴んできた。
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