生きる意味

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生きる意味

「あはははっ、あんたってホントどんくさいわねぇ?」 目の前にいる三人は次々と暴言を私に浴びせてくる。 この人たちが何を言っているのか、最早今の私には理解ができない。 『馬鹿』?『気持ち悪い』?『死ね』? そんな単純なものじゃないなんてこと、分かっているはずなのに...どうしてもそれ以外の言葉が浮かんでこない。 最初は反抗していた私も、今となってはされるがまま。 何かを言おうとしても口がパクパクと動くだけ。 限界なんてすでに超えている。 なのにこの地獄は一向に終わりを告げないなんて。 痛みなんて忘れたし、喜びだって忘れた。 「ねぇ、なんで反応しないわけ?折角あたしたちが遊んであげてるのにさぁ!」 『遊び』?これはあなたたちにとっては楽しいことなの? 前の私ならそう聞いていたところだろうが、生憎今の私にはそんなことを問う力はなかった。 「はぁ、ホントつまんなぁい!もう行こっ!」 つまらないなら、やめればいいのに。 そんな考えもむなしく三人はやっと去って行った。
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