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「なら、殺してしまおう!君は自分の手で殺したいのかい?」
ピエロは楽しそうに跳ねながら聞いてくる。
「当たり前でしょ。あの三人を殺すために私は生きてるの。そのためになら何だってする。」
「あっはっはっはっは!」
ピエロの笑い声はやけに静かなワンダーランド全体に響いた。
「いい決意だね!ならばボクが手伝ってあげよう!」
くつくつと喉を鳴らしながら、ピエロは私の腕をつかんで走り出した。
「はぁはぁはぁ...ここ、どこ...?」
周りを見る暇も無いくらいの速さで連れて来られたのはたくさんの部屋がある場所。
部屋の前には一部屋ずつ、『刺殺の部屋』・『撲殺の部屋』・『毒殺の部屋』・『絞殺の部屋』・『溺死の部屋』・『自殺の部屋』と書かれていた。
「ここはそれぞれの殺し方を学べる部屋さ!さぁ、まずは誰をどの殺し方で殺すか考えようじゃないか!」
誰をどの方法で、か。
私が一番迷っていたこと。
でも、今なら決められるかもしれない。
いつの間にか夢だということも忘れて本気で考えてしまっていた。
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