生贄一人目

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「生徒たちは近づくな!誰か早く救急車を!」 ざわつく視線の先には力なく倒れる真美の姿が。 私はさも知らないような顔をして大勢の中に紛れる。 殆どの生徒たちは真美を見た後にあの二人を見つめている。 誰も口にはしないもののその場にいる全員が『お前たちがやったんだろう』という視線を投げかけていた。 かくいう私もその一人なのだけど。 「なんで真美が...?!朝まではピンピンしてたのに...」 「ってか、これってやばくない?あたしら絶対疑われるやつじゃん?!」 低能の頭でもそこまで考えることができるのか。 こんな状況下で冷静にそんなことを考えていることからも私が犯人だということがわかる。 まぁ、そんなこと考えられる脳は残ってないでしょうけど。 周りの視線を感じ取ったのか何なのか、先生たちは二人に 「おい、お前ら仲良かっただろ?知ってることがないか話を聞きたい。」 あくまで『できれば』という姿勢をとっている先生たちだが、その眼には有無も言わせない圧が感じ取れた。 「っ、わ、分かりました...」 しぶしぶついていく二人を横目に、私は誰にもバレないようにほくそ笑んだ。 まさか、見られていたとも知らずに。
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