箸休め ~広報動画へのツッコミ~

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箸休め ~広報動画へのツッコミ~

 学校の忙しさと、同時進行で頑張って本文書き始めたファンタジーの方に時間を取られて、更新遅れました。楽しみにしている方がいらっしゃったら、申し訳ない。  訓練の行進露営とか射撃とか射撃と運動は、書いても大丈夫な範囲で頑張って長めに書きたいと思ってるので、気長にお待ちくださいな。  というわけで、今日は箸休めとして、今年の夏くらいに防衛省が公開した広報動画、『自衛隊のソレ、誤解ですから! Vol.1』にちょっとだけツッコミを入れたいなと思います。  最初に私が見た感想は「う~ん…………?」と言う感じでした。同期の現役自衛官の子にいたっては「なんだコレ」と苦笑いかもしくは呆れてました。  動画を見たことがなくて、気になる人は、動画サイトで検索すればすぐに出てくるので見てみてくださいな。  まず、動画の中の一つ目、『やっぱみんな体育会系ですか?』  これは、確かに誤解の一つです。元文化部だって沢山います。現に、私だって中学でバレー部でしたが、高校ではばりばりの文化部、茶道部でしたからね。  ですが、今まであんまり運動したことのない文化部勢が苦労するのは事実です。最初の頃は基礎体力をつける為の訓練を沢山するので、ある程度体力は付きますが、やっぱり元から体力のある運動部と比べると確実に劣ります。元警察官、なんて猛者もいますからね。そこに追いつけるかどうかは、個人の努力次第です。  二つ目、『毎日キツそう』  対して、動画内の自衛官たちの答え。『だいたい、残業ありません!』  だいたい残業ありません!? what!?!?!?!?!?  微妙に答えになってないし……。  同期達の中で一番不評だったのここでした。  仕事が大変かどうかなんてそれこそ職種によりますし、大体、自衛隊にはそもそも残業という概念がありません。常に日本を守っているのですから、二十四時間、組織として機能しているのが当たり前なんです。機能していない時間があったら大変です。  私がいた職種も、二十四時間絶対に止めてはならない機械の整備をしていたので、当然シフト制でした。  だから、どんだけ長時間勤務しようが、残業手当なんてもんは出ません。というか残業手当という制度がありません。だって残業じゃないから。  三つ目、『仕事は肉体系ばっかり?』  これも確かに誤解の一つ。まったくそんなことはありません。教育隊でいくらめちゃくちゃキツイ訓練をしていようと、事務職系の職種に配属されればそんな訓練はあまりしなくなります。  術校で一番緩いのも、この事務職系です。確か、三術だったかな? そこには確か、警備や消防職種もいて、こっちはめちゃくちゃ厳しいのに、事務職系の方の緩さに殺意が沸くと同期から愚痴を何度か聞いていました。  あとは、これは特殊ですが、音楽隊なども体力系というイメージはないですね。しかし、私の元吹奏楽部のお友達が、『吹部は文化部の面を被った運動部』とまで言っていたので、もしかしたら音楽隊も体力系の部類に入るかもしれませんね。  四つ目、『自由がなさそう……』  これは、所属してる部隊とか基地の決まりにもよるのでは、と思います。結構場所によって規則がまちまちです。士長のうちはあれも駄目これも駄目って言うところもあれば、士長のうちでも全部OK! な部隊もあります。  ちなみに、教育隊に自由という概念は求めてはいけません←  動画内の自衛官の答え、『夜はゲームしてます!』  いや……いいんですけどね、全然……やる余裕があるなら。  海上自衛隊にも友人が数名いるんですが、「そんなに暇ならこっちに人回してくれよ!」と言ってました。    五つ目、『基地から出られないってホント?』  そんなことないですよ! ちなみに、教育隊は(ry  外出する時は、最低でも一週間前に『外出簿』という書類を書いて提出すれば、普通に外出出来ます。まあ、何かやらかして外禁食らったら話は別ですが←  教育隊のうちは、この外出簿、何時に出て何時にどのバスに乗って何時にどこに行って、また何時のバスに乗って何時に基地につく、というとんでもなく面倒くさくて細かい外出簿を書かされます。ですが、ここまで細かいのは教育隊だけです。  何故、わざわざ外出簿なんて書くのか? それは、今現在基地にいる隊員の数や、外にいる隊員の把握、そして、食堂で作らなければならない食事の量を確認するためです。外出している隊員の分まで作ってしまったら廃棄になってしまいますからね。  ちなみに、休日に食堂で食べるって申告してないのに食堂で食べてたら、もちろん怒られます。どうやって把握してるのかわかりませんが、結構バレます。  六つ目、『男ばっかり』  そりゃ、大多数、男ですよ。確かに女性も沢山いますけど、男性の数に比べたらかなり少ないです。それに、女性が多いかどうかも職種によります。部隊の中に女性が一人しかいない、なんてのはザラにあります。  かくいう私も、所属していた部隊で女性は私一人しかいませんでした。  周りに沢山WAFがいる状況は、教育隊と術校でしかありませんので、いろんなWAFと交流できる貴重な期間です。同じ部屋にいるのも同期だけなのでとても楽しいです。  部隊に行くと、大体先輩と相部屋になるので、意地悪な先輩だったりすると、一切心休まなくなります。かなりしんどいです。    最後に、この動画の結論。個人的な意見としては、そこまで大それて間違った答えはありませんでしたが、ちょいちょい曖昧な答えとか、職種や部隊によるような質問が多かったので、可もなく不可もなくってところでしょうか。ただ、この動画を真に受けた人が入隊すると、困るのは自衛隊の方なのでは……と少し思います。  個人的にはこの動画のVol.2の方がツッコミどころが結構ありますけども、その話はまた次の箸休めの時にまた書くことにします。
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