53人が本棚に入れています
本棚に追加
それを見ると信久は勝幡に戻る。
その道中に前田家に食べ物を届けてやるのであった。
「山根様…なんとお礼を…」
「構いませんよ、その代わりに晴の話し相手になってくださらんか?
なかなか相手してやれなくて…」
「そのようなことでよければいくらでも。」
と言うと頭を下げた。
「頭を上げてくだされ。」
「いえ利家様の命を救ってくだされたと伺っております。」
と涙を流していた。
「又左にはもったいない奥方であるな。
まったくこのような奥方を泣かせるとは。
ゆるせんわ。」
まつのもとを後にして勝幡城へと戻るのであった。
最初のコメントを投稿しよう!