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信久は、城に戻ると地図を広げて考え込んでいた。
(要所要所に忍を忍ばせて進軍速度を遅らせて時間を稼がねばなるまい。)
「殿、よろしいですかな。」
「段蔵、如何したのだ。」
「は、隠居した身とはいえまだ役立ちとうございます。」
「そうか、では命ずる。
国境に付近に潜伏し村をおこし時に備えてくれ。」
「は、お任せを。」
と言うとすっと姿が消えた。
(隠居したとはいえ技は衰えていないな。)
半年もかからないうちに集落を作り上げたのだ。
そこの長に段蔵を務めるのである。
今川の進軍を妨げる策の一つを投じるのである。
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