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信長は、先鋒をどうしようかと考えていた。
そこに名乗りを上げたのが斎藤龍重である。
「殿、救って戴いた御恩をお返ししたく…」
「であるか、気取られるでないぞ。」
「は、必ずや。」
龍重は、槍隊を率いて進軍した。
雨は、激しさを増すばかりである。
「しかし、ここまでひどいくなるとはな。
視界が悪い… だが敵も同じこと。」
そう龍重は言うと静かに進軍していた。
龍重は、今川の動きを覗っていた。
「ほう、完全に油断しきっておるな。
殿にお知らせせよ。」
伝令は急ぎ信長のもとへと向かった。
「伝令ー、今川方は雨に寄り進軍を止めており散り散りになっております。」
伝令を聞いた信長は笑みを浮かべていた。
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