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ファッションショー会場
当日。
ケニーとニコルの心配をよそにその日、会場は
満杯だった。
「すごい。ホントに埋まったな」
そして、ケニーも忘れ去っていた記憶を
思い起こすことになる。
ショーの方は順調に進んで行く。
ランウェイに出て行く俳優たちの後ろ姿を
ケニーは笑顔で見送る。
もう少ししてアンナが挨拶すれば、終わりだ。
無事に終わりそうなことに安心する。
「ケニー!ちょっと、ちょっと」
ニコルに腕を掴まれ、奥に引き込まれる。
「何ですか?もうすぐショーが終わるのに」
「これ、着て!」
「どうしてですか?」
「いいから!」
「嫌ですよ!嫌な予感しかしないしっ!」
「言うと思ってた」
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