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僕と恋の始め方。
結局宿に着いた頃には日が沈み始めていた。これで宿に空きがなかったらどうしようかと思ったが、門の方が連絡を入れてくれたらしく、すんなり案内された。本当に何から何までありがたい 。今度何かお礼をしなければ。
部屋は質素だが、それなりにいい物が素材が使われている部屋だった。貴族の時と比べればランクは低いが、正直今は寝れればいいから気にならない。
それなりにふかふかのベッドへ横たわると、グッと埋まる身体に力を抜いた。
「仕事か・・・」
流石にもう貴族として生きたいとは思わないし、むしろもう関わりたくない。折角だし魔法を使える仕事も良いかも知れない。それなら冒険者ギルドかな?流石に魔道具制作なんてできないし、まぁ行くだけ行ってみるとしよう。
「せっかく自由になれたんだ。私も、いや僕も恋したいなー」
あれ、言って気づいたけど恋ってどうすれば出来るんだろ。
本では運命的な出会いから始まってたな。運命的ってなんだ。んー考えても仕方ないか。
とりあえず明日は市役所に行って、冒険者ギルドにも行ってみよう。
そう考えるうちに、ウトウトしてきた。思ったより疲れていたのかも知れない。眠気に身を任かせ、目を閉じればあっという間に眠りに着いた。
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