PM4:06

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   それから呟いた。おれは友として、ほんとうにお前を愛していた。ビリーは光の綾模様を踏みしだいて煙草の葉っぱを噛んだ。 「やることは、決まっているようだ」  表情も無く、そう言った。噛み煙草をべつのリズムで転がしながら、雨水を沸かしたコーヒーをブリキのカップで飲んだ。傷だらけの肌に直接洗いざらしのシャツを羽織り、白に褪色したドアを開けた。  海風が轟く外気を裂いて、もくもくと歩いた。    
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