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PM4:06
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ビリーは白い波音で目覚めた。灯室に張り巡らされた窓から砂浜を見おろすと、昨夜ぶちのめした手下たちの姿はなく、砂浜をうねうねと這った跡だけが残っていた。
真っ青な海洋を眺めたあと、いつものように壊れた大きなフレネルレンズに「おはよう、気分はどうだ」と語りかけた。そして足元を見た。昨夜、ファントムからもぎ取ったミラーが床に転がっていた。
ビリーは湧き水をためた四角の枠組木箱にタオルをひたし、顔を拭った。コーディのあの綺麗な目がこめかみによぎった。
「──コーディ、そっちの天国はどうだ? こっちの港はますます地獄面だ」
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