第三口・―いただきます―

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 さて、そろそろやるか。  もう、良い頃合いかなぁ。  どちらがどちらで、誰がどれかは、想像にお任せするよ。  コイツがこっちに。  もう空腹が過ぎて我慢がならないんだ。  お腹、すいた。  腹の虫が、早く食べろと急かしてくるんだよぉ。  ダレカタスケて。  さぁ。  さぁ。  ナイフを片手に。  フォークを構えて。  こっちの企みに気付かぬ内に。  もう、食べたくて仕方ないからな。  さぁ。  さぁ。  いただきます。  そう、おもむろに立ち上がったこっちは、ナイフを片手に、別段驚きもしないコイツに振り上げる。  さて、おもむろに立ち上がった俺は、ナイフを振りかざす馬鹿ヤロうの目に、フォークを突き刺そうと振りかぶる。  どっちが早いか。  或いは遅いか。  これは真剣勝負だ。  目の前に在るのは所謂(いわゆる)、ご馳走だろ?  そこに立つのは極上の食材なんだしな。  逃がす。  手は?  ない、だろ!  ナイフが金切り声をあげて、フォークが悲鳴を振り絞る。  どっちだ?  あっちか?  お前か。  俺か。  あぁ。  血飛沫舞う食卓が、赤色に染まって、とっても食欲をソソるんだ。  最上級の。  極上の。  最高級の。  美味な。  食材が、(ようや)く。  手に入ったよ。  食べよぅ。  調理をしょう。  血はスープに。  肉はステーキに。  骨はスープやステーキソースの出汁(だし)に。  髪はサラダ。  歯も爪も、固いものはみんな出汁(だし)に使う。  足は焼き肉。  両腕はロースとステーキ。  目玉はスープの具材。  脳ミソは、デザートにしよう。  わくわくするなぁ。  さぁ。  さぁ。  タベ。  よぅ。  きっと、美味い。  
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