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プロローグ いつもの風景
教室のざわめき、誰かが廊下を走る音がして外では風に揺られた木から木の葉が舞い散る。
当たり前の毎日。これが高校の日常。
小学校の明るい叫び声が絶えない休み時間、中学校の悲痛な叫び声が絶えない休み時間、それとうってかわって高校の休み時間というのは静かなものだ。
前列に座るクラスのムードメイカーに何人かのいけ好かないメンバーが集まりキーキーと猿のようにうるさくはしゃぎ周り、そのほかは机に突っ伏して寝るか勉強するか、スマホをみるか。
ああそういえば、教室の隅では女子達が陰謀渦巻きそうな社交界を開催していじめられっ子に死の舞をさせているようだ。
俺、傍観者。誰がいじめられようがいじめようが知ったことではない。
俺がこの山峰国際高校に入学してもう2年になる。
かつての学校のアイドルは、陰湿なイジメで見るまでもなく、かつてのイキリオタクは今では不登校だ。
最悪な中学校だったがあそこは俺に変人とイキリは社会に抹殺されるということを教えてくれた。
高校は生まれ育った所とは少し離れた市にあるところにしたが、だからといって高校生デビューなんてはしなかった。
なんでいじめられたかわからない。いじめっ子には理由がないというが俺はそうかな?とつつ疑問に感じている。
いじめっ子、いじめられっ子どちらも経験した自分としては、いじめたくなるような要因があったからじゃないかってね。
だから高校生では無難に生きたい。
もういじめて大問題になるのも、いじめられてジトジト生活するのも勘弁だって。
そう思ってたんだがなぁ。
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