しょくを巡る明

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 ぼくの名前は種島 明。絶賛無職である。今日も職を探し、見つからず家に帰ってきたわけだ。  「はぁ……」  もれるのはため息ばかり。でもぼくには食べることと言う楽しみがあるではないか!ぼくはカップ麺にお湯をいれずるずると吸う。  「うまい……」  食べ終わったぼくはありあまる食欲を制し風呂に入って眠りについた。  「はっ!」  どれくらい寝ていたのか、体にさわる生暖かい液体と油?なのかギトギトした感じで目を覚ました。よくみると丸いでっかいお風呂に入っているようだ。  「なんだこれ!?」  ぼくは自分の体を見て驚愕の声を漏らした。なんと、いつもの自分の体ではない。今は白っぽくて細い、そう例えるならば麺のような感じになっていたのだ。  「まるで昨日食ったラーメンじゃないか」  そう、これは当たっていたのだ。少しすると黒い箸が伸びてきてぼくをすくった。熱々のぼくを冷ますようにかかる生暖かい風。そして彼の口へ運ばれていく。  「や、やめてくれ!は、はなせ!」  そんな声も意味なくバクッ!  「はっ!……はぁはぁ……」  ぼくは目を覚ました。今のはなんだったんだ。夢か……?それにしてはリアルすぎた気がするけど。ぼくは汗を滝のようにかいた体を起こしながら頭を落ち着かせる。  「ゆ、夢だよな……はぁ良かったぁー夢で」  ぼくは体をリフレッシュさせるべく風呂に入った。そして、でてからは大好物、朝からカップ麺である。  「フーフー」  麺を持ち上げ冷ます。するとその麺が変な形になっていった。  「ひっ!」  ぼくだった。麺からはやめてくれ…仕事を見つけろーと声が聞こえくる。  「ぎゃぁぁぁぁぁぁーーーーー」  
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