453人が本棚に入れています
本棚に追加
/351ページ
二人でまわっている途中で阿島の奴に遭遇したことを思い出す。
遭遇というより…タックルされたというべきかな、あれは。
そんな阿島に誘われて、阿島とユウのクラスの出し物、『白雪姫』を見に行ったけど…。
うん、さすがは阿島。見事にぶち壊したな。
しかもナレーションも途中で変わって…去年同じクラスで一緒にいたやつだったし。
「大胆なことしたよね。本当にお姫様を横から拐うなんて…。漫画の世界だけかと思ってたから、本当にびっくりだよ。」
「まぁアイツらしいというか。」
本当にクライマックス寸前までは、演じて。
最後王子様が白雪姫を起こすシーンで、ましかの寝とりシーン。
お陰で劇は滅茶苦茶。
観客は意外すぎる展開に大喜び。
もうカオスだった。
まさかの白雪姫というタイトルすら、寝取られ姫、または寝とり魔女って観客に認識されるという始末。
「あれ?この後も何かあるの?」
「んー?あとは後夜祭だな。」
「そうなの?あれ?千景ちゃんは出なくていいの?」
「いい。杏は大ちゃんといるだろうし、天音のそばにいたい。」
「やったぁ、嬉しい。」
「……っ!!」
今、キュンっときた。
半年ぐらい付き合っているとマンネリ化の可能性があるっていうけれど、全くそんなことない。
というより、気持ちが強くなる。
最初のコメントを投稿しよう!