12.決意

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「それにしても近々面談とかあるみたいだ。それこそ千景、少しは考えていた方がいい。お前は成績に関しては歴代でも一位らしいからな。注目の的なんだよ。」 うーん。でもさぁ大ちゃん、すごく迷惑な話だぞ。勝手に注目されても…。 まぁ天音と出会って、勉強するようにはなったし、成績が上がるのはよかったけどさ。 「大ちゃんたちは決めてるわけ?」 「俺は決めてる。大学から声、かけてもらっているしな。野球の強いところいく。」 そりゃあそうか。 大ちゃんは、高校もスポーツ推薦できたし。 そうでないと、大ちゃんの成績だとこの高校いけない。 「杏たちは?決めてるわけ?」 「私は…そうね。偏差値にあったところを考えてる。妹や弟もいるし、家から通えるところかしらね。ここだってそれが理由で選んだからね。」 なるほど。 杏の両親は共働きで、弟もまだ小さい。 一番近い妹の美海もまだ中一だ。 さすがに離れるのは心配だろうな。 「私は…医学部に行きたい…。」 「「え、鈴が?」」 「瑞木ちゃん!杏ちゃん!ひどい!」 いやぁだって。 鈴だよ?言いたい訳じゃないけれども、成績が足りなくないか? 多分、杏も同じ意見だと思うけど。 「柳原、どうして医者になりてぇの?」 「佐藤くんまでそんなこと…。」 「ちげぇよ、俺をアイツらと一緒にしないでくれよ。」 失礼な。 なぜ私まで…杏だけなら分かるけども 「えへへ。実はね、小さい頃は身体が弱くて病院通いだったの。でもね、そんな私を助けてくれた先生がいて…憧れたの。」 「あーもしかして。」 「うん!小さい頃からの夢なんだ。」
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