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「待てぇぇえ!!!逃げるなぁああ!!瑞木ぃぃぃい!!」
「誰が待つかよ!!」
いやいや、逃げますとも。
そんな鬼みたいな顔しながら追いかけられたら全力で逃げますとも。
「また瑞木さん」「今度は何をやったの?」
とかヒソヒソ聞こえる。
思い切り目立ってるようだ。
そりゃそうか。
今私を追いかけてるのは私の担任であり、その上生徒指導室の先生だし。
でもさ。
私は、無実ですよ。
何もしてません。
弁解したいところだけど、今立ち止まったら絶対追い付かれる。
それだけは嫌だ!!
「こっち。」
「お前は……!!」
廊下を曲がった先に見知った顔があった。
というよりとある教室からひょっこり顔を覗かせていた。
この際何でもいい。
先生から逃れるためならば何だっていい。
手招きしてくるのでそれに応じた。
顔を覗かせていた教室に入ると、そいつは扉を閉めて素早く鍵をかけた。
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