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「あー。」
思わず教室の扉を閉めたくなった。
赤鬼先生から、講習組全員からプリントをもらったって報告を聞いて、とりあえず全員条件を守ってるって安心出来たのに。
講習は毎日あるわけではないがそれでも週に三回だ。
普通なら行きたくないだろう。
事実、私の出した条件で皆帰ったし。
残ってた子も終わる前に帰ったし。
だからもう誰も来ることはないだろうと思ってたんだけど…。
「なんだ、来たんですか。」
「それは私のセリフなんだけど。」
「勉強のためですから。」
「この間は逃げたのに?」
キッと睨まれた。
図星だからか。
参ったな。
参加者がいるとなると私も帰れないじゃないか。
もう来ないと思ってたのに。
次のプリントは提出の時に赤鬼先生から直々にもらってるはずなんだけど。
「帰って下さっても結構です。」
「それも私のセリフ。家でも出来るだろ。」
「通りかかった先生に聞けるので。」
「放課後は校舎にほとんどいないけど?」
だからわざわざ上級生が来るのに。
この子はバカなのか?
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