453人が本棚に入れています
本棚に追加
/351ページ
それしかないかぁ。
追いかけられたくないし、終いには杏あたりも捕まえてそう。
「阿島ってバカなのに悪知恵だけは働くな。」
「バカなりに生きていく術よ。」
だから威張るなよ。
全然自慢じゃないから。
「瑞木。お前さ、二年になってからなんかあったろ?」
「は?急になんだよ?」
そりゃあったよ。
厳密に言えば、なる直前の春休みから。
天音と出会えたことが一番大きい。
「変わったよな。」
「何が。」
「近寄りがたいところは変わってないけど。」
「じゃあ近寄んな。」
「だがあえて近寄るのが私なのだ!!」
イラァ。
忘れてたけどこいつはこういうやつだった。
それに……。
「なんとなくだよ。なんというか肩の荷が降りた感じでスッキリでもしたか?」
こいつは、バカの中でも究極のバカだけど。
周りをよく見てるやつだった。
「まぁそんなとこ。」
「あと彼女も出来たとか?」
なっ………。
周りをよく見すぎじゃね!?
ってかなんで知ってんだよ。
最初のコメントを投稿しよう!