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古くからある言い伝え
雨女、雨男は雨を呼ぶ。
どんなに雨が降らぬ土地でも、彼らが一度訪れれば彼らがいる限りその地には雨が降り続ける。
晴れ女、晴れ男は晴れを呼ぶ。
どんなに雪が降っていようとも、彼らが一度訪れれば太陽が顔を出し大地を照らし続ける。
だがしかし、彼ら彼女らは一箇所に留まり続けることができない。
定住してしまうとそこは永遠と雨が降り、日が照り続ける。
やがて大地は人が住めぬ場所になってしまうだろう。
おや、あんた………雨女だね?
どうりでさっきから雨が止まないと思ったら…これを持っておいき。
これは私特製の術具さね。
あんたの止まない雨を小さいものに変えてくれる…ああいや、お題はいらないよ。
その代わりその珍しい色の髪の毛を一房…私におくれよ。
なあに、変なことには使わないさ……あんたは知らないだろうけどね。
その術具は、晴れ男の髪で編まれているんだよ。
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