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ほんの少し勇気がほしくて
中学2年生の僕、如月優斗。
クラスでは地味で目立たないようにしている。
大人しくしていれば、きっと問題なく良い学校生活を送れる。
静かにして居れば、話しかけられることもそんなにないはず。
他者とのコミュニケーションや関わりを遠ざけている。
ただ、毎日こんな僕に話しかけてくれる子がいる。
同じクラスの葉月玲音さん。
葉月さんはいつも笑顔で明るい印象。
背が低く可愛らしい子だ。
綺麗な目をしているから、目を合わせるのがとても緊張してしまう。
モテそうなのに、葉月さんはあまりクラスの人と話さない。
なのに、どうして僕に声をかけてくれるのか不思議でたまらない。
…って、考えてても答えなんて出るわけないか。
「如月くん!!おはよっ」
「あっ…おはようございます…」
僕は目を逸らして挨拶をした。女子と話すのなんて緊張してしまう…。
「如月くん??大丈夫?」
「わっ…近いですよ…」
ただ、心配してくれただけかもしれないが
葉月さんは至近距離まで来ていた。
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