ほんの少し勇気がほしくて

1/8
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ

ほんの少し勇気がほしくて

中学2年生の僕、如月優斗。 クラスでは地味で目立たないようにしている。 大人しくしていれば、きっと問題なく良い学校生活を送れる。 静かにして居れば、話しかけられることもそんなにないはず。 他者とのコミュニケーションや関わりを遠ざけている。 ただ、毎日こんな僕に話しかけてくれる子がいる。 同じクラスの葉月玲音さん。 葉月さんはいつも笑顔で明るい印象。 背が低く可愛らしい子だ。 綺麗な目をしているから、目を合わせるのがとても緊張してしまう。 モテそうなのに、葉月さんはあまりクラスの人と話さない。 なのに、どうして僕に声をかけてくれるのか不思議でたまらない。 …って、考えてても答えなんて出るわけないか。 「如月くん!!おはよっ」 「あっ…おはようございます…」 僕は目を逸らして挨拶をした。女子と話すのなんて緊張してしまう…。 「如月くん??大丈夫?」 「わっ…近いですよ…」 ただ、心配してくれただけかもしれないが 葉月さんは至近距離まで来ていた。
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!