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それでも初日はやってくる。
バイトを定時より早めに切り上げてバーに向かう。
開店前の店に山程抱えた楽譜と共に入る。
練習はしてきたけど、やっぱり落ち着かなくて。安心材料みたいなもんだ。
「いらっしゃいま、あ、早かったですね」
後藤はニコリと笑う。
だが、俺を見てうーん、と顔を顰める。
「服って、そのままですか?」
今日はデニムシャツにカラーパンツと普段着の中でも割とかっちりした服装だった。
「ごめんね、服装の事言うの忘れてました。
結婚式の二次会・・・とまではいかないけど、キレイ目な感じがいいですかね」
うん、よく分からないし持ってない気がする。ユウジのをパクってくるか。
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