1. 5年越しの告白

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ーー引っ越してきた当日の夜、あたしが部屋で荷物を片付けていると、開け放っていた窓の外から自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。 一瞬手を止めたが、空耳だろうとすぐにまた片付けを再開。 …だけど、やっぱりまた自分の名前が聞こえてきた。 「愛梨ー!」 今度は先程よりも大きく聞こえた。 愛梨「だ、誰よ…?」 ちょっと不気味さを感じながら、恐る恐る窓の外を覗くと、そこには満面の笑みで手を振る直斗の姿が。 愛梨「なんだ…。びっくりさせないでよね…。」 直斗「えっ!? 何??」 あたしが呟いた言葉が聞き取れなかった直斗は、大きな声で聞き返してきた。 愛梨「ちょっと! もう夜なんだし、あんまり大きな声出さないでよ!」 直斗「だって、聞こえねぇんだからしょうがねぇだろ!!」 直斗がさらに大きな声で喋るので、あたしは仕方なく下に降りることにした。
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