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Study002: scorn「軽蔑」
こんなの最低だ。
触れられて、刺激されて、嫌なのに、愛液が溢れ出す。
それは女の防御反応なのだと言う。
感じる場所を探られて、果てるまで攻められる。
無理矢理快感を押し付けられる。
女の体に抗う術はないのだろうか。
感じてしまう、自分が嫌だ。
部屋の中に、くちゃくちゃと水音が響く。
肉芽を刺激され果てた後だからか、膣の内壁が痙攣し、真崎の指を招き入れて行くのがわかる。
1回目とも2回目とも違う感覚。
1回目は指を入れられた時、違和感と圧迫感に涙が出た。
2回目は肉芽と同時に攻められ果てた。
今日は違う。
真崎の指が粘膜の壁を掻き回すように刺激する度に、感度が増していくようで、悔しい。
抽挿を繰り返す指が増やされるのが分かった。
「あっ………」
我慢しても口を押さえても、指の間から声が漏れ出した。
「だいぶ慣れましたね」
真崎が甘く囁く声が、目を瞑るとやけに近くに聞こえる。
「ほら、もっと感じて」
冷静で乱れない真崎の声。
胸の尖に温かい舌先が触れる。
「はっ、あ……」
じんじんと迫る様な鈍い快感が、衝動を押し上げていく様で、乱れた息に声が混じった。
指が更に増えて圧迫感が増すと、刺激される部分が広がった。
「やっと3本目」
ぐちゃぐちゃと、秘部が音を立て、掻き出された愛液が流れ出る。
「いやっ、だめ………」
分かる、何かが込み上げてくる。
感じたくない。
そんなの屈服しているみたいでイヤだ。
また我慢できなくなる。
イキたくない。
「あっ……いやっ」
指の動きが激しさを増し攻め立ててくる。
びくっと体が震え、頭の中が真っ白になると下腹部が弛緩した。
悔しいし、女の体には納得いかないけど、絶頂は堪らない。
体中の何かが一瞬だけ全部解放されるような感覚。
腰から力が抜けて、頭に靄がかかる感じだ。
だけど、腑抜けてはいられない。
ここは学校、視聴覚室の教材室、いつ誰が来るかわからないのだから。
夢月は体を起こし、ブラウスのボタンをとめる。
指がうまく動かなくて、嫌になる。
絶頂の後は指先も足の裏も、正座をして痺れるみたいに感覚がおかしくなる。
そして体の奥が何だか疼く。
最後まで本番は勘弁だけど、この疼きは多分そう言うことなのだ。
男はどうなのだろうか……
真崎は一方的にイカせるだけで、それでいいのだろうか。
したく、ならないのかな?
夢月はチラリと横目に真崎を見る。
「そんな目で見ないでください」
そんな目ってどんな目なのか、真崎がネクタイを締めながら微笑んだ。
「真崎くん、こんなことして楽しい?」
「楽しいですよ」
スルリと真崎の手が太腿を滑り、夢月は身構えた。
まだ息が整わない状態だし、体の火照りに気づかれたくない。
「夢月先生がオレの手で感じてる顔、堪らない」
見透かすようなその瞳に夢月の動悸が激しく跳ねる。
「もっと乱したくなる」
体の疼きを勘付かれたような、そんな気がして夢月は思わず真崎の頬を叩いていた。
「いって……これって体罰になるんじゃない?」
真崎が頬に手を当てる。
「それなら真崎くんのはレイプだよ!」
夢月が言い放つと、真崎は頬を叩かれた時より傷ついた顔を見せた。
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