226人が本棚に入れています
本棚に追加
倒れた白雪姫を見つけたのは小人たち。
彼女を慕っていた小人たちは、なんとかしようとしたが、白雪姫は起きない。
小人たちに出来たことは、自然豊かな地で白雪姫を寝かせることだけ。
そして………。
「なんということだ……。」
最初以外ほとんど出番のなかった王子様が登場する。
白雪姫を見て、悲しむ王子様。
だがその寝顔は美しく、思わず頬に手を……って待て待て待て!!
そんなアドリブはいらない!!
何どさくさ紛れに触ってるんだ!!
「……やっぱり嫌だ!!」
白鷺さんが他の人に触れられているだけで…こんなにも嫌な気持ちになる…。
私は……やっぱり!!
「愛しの白雪姫。どうか僕のために…目を…目を開けてくれ。」
演技なのか本心なのか分からないが、少しずつ顔を……目を閉じている白雪姫に近付け…。
そこで照明が落ちた。
「「え!?」」
「うわぁ!!」
クラスメイトがさらなるアドリブに驚き、王子様も驚く。
なぜって?
照明が戻ったのと同時に…。
「「「え!?魔女!?」」」
「申し訳ないけどさぁ、王子様。お前に白雪姫はあげないよ。」
私は白雪姫に手を出そうとする王子にタックルをプレゼントして、再び舞台に上がった。
きっと周りは、こう思っているのだろう。
なぜそこに魔女がいるんだ、と。
最初のコメントを投稿しよう!