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降参だ。
どれも、母さんが作ったことのない味ばかり。
これでは、比べようもない。
肇も、すっかり可笑しくなって、笑いながら料理を食べた。
扶実と一緒に、笑い合いながら食事を摂った。
「ごちそうさま」
「お粗末さまでした」
お茶を淹れながら、扶実はやはり笑顔を絶やさぬまま、言った。
「今度は、一緒に料理しようね」
「一緒に? 俺も?」
そう、と扶実は湯飲みを肇の前に置いた。
「肇のお母さんの味、僕も知りたいんだ」
「知ってたのか!?」
扶実は、和志のことを肇に語って聞かせた。
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