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お母さん。
私がお母さんに初めて嘘をついたのはいつでしょう。
私も覚えてないのです。
けれどいつのまにか
お母さんに対して嘘をつく力がついていました。
作り笑いもきっとそのせいで得意になったのでしょう。
お母さん。
私は家族が大好きでした。
今はもう、父は父ではないのかもしれませんね。
けれどわたしにとっては
小さい頃の2.3年、眠る前は背中をかいてくれて
背中に寄り添っても何も言わない、
温かい父だったのです。
日曜日のお父さん参観には来てくれて
木製の丸椅子を一緒に作ってくれる優しい父だったのです。
面白い父だったのです。
たしかに今22歳になり思い出してみれば
ところどころ変なところもありましたね。
けれど、
わたしには父でした。
悲しい悲しい父でした。
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