毛利 拓郎

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 今回の主人公は無口で年老いた爺さん。真上に住んでいる住人を題材にしたサイコサスペンスだ。  ここに越してからまだ一回も上の爺さんと口を聞けていない。  こちらから挨拶しても目も見やしない。24時間物音ひとつしない生活。  分かっている事は近くの公園で池を眺めたり、俺がバイトをしているスーパーで魚を買ったり…という事だけ。  そんな謎に満ちた存在の爺さんだからこそ想像や発想が広がる。  この作品では爺さんを芸術家のサイコキラーにしている。見かけは普通の老人でも実はプロのアート殺人者。部屋では監禁している“作品”達が何人も居て…、という内容で順調にいってたのに昨日の夜から手が進まなくなってしまった。  ネタが思いつかないという訳ではなく……。  毎日、この話を書いていると上の爺さんが本当にサイコキラーに見えてくる、と、本気では思ってないけどストーリーを膨らませる為にそういう目で見る様にしている。  それで作業もスムーズに進んでいたのに余計な事が着想を邪魔してしょうがない。
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