大山 宏文 Ⅲ

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 それを見ていた栄一が「超新星とは太陽が爆発する事だ」と真紀に教える。 「えっ!爆発!?大変じゃない!」 「はい。猛烈に大変な事です」  興奮しだす真紀がユウタに質問を浴びせていく。 「ここに住む事に決めたって、地球の誰かには言ってあるの?」 「地球では話が出来る代表者が居ないため言っていません」 「なんでよー、なんか何処かの大統領とか首相とか、王様とか言えばいいのにー」 「どなたもこの星の人間を纏めているとは言えませんでした」  言われてみれば地球の代表者は居ないな。何故かパッと思いつくのは力のあるアメリカの大統領だが、敵も沢山居る。   ……待てよ?こいつは宇宙人だ。アメリカはアメリカでもーー 「NASAは…?」  俺はユウタに問い掛けた。 「NASAはこういう事の専門じゃないのか?連絡はしたか?」  自分で言っておきながら日常と非日常が混じり合った会話に戸惑う。  NASAという言葉を聞いたユウタの表情が少し変わった様な気がした。そして冷静に喋り出す。 「私達にとっては一番避けなければならない物です。危険です」 「危険?」 「人間は好奇心だけで生物を捕らえる傾向にあると、以前NASAに行った者が情報を飛ばして来ました」 「え…」 「なので組織になっている所は危険だと、特に好奇心の塊のNASAでは」 「そ、そう。でー、その以前行った者は……どうなったの?」 「わかりません、それっきり音信不通になりました」 「それはー、お気の毒に……」  俺には全然関係のない事なのに何故だか申し訳なく思った。  真紀と親父も同じ様に感じたのか、黙ったままだった。 「それで私たちは計画を変えて栄一のような人物を探したのです」 「計画って、この後どうやって移住するつもりなんだよ?」
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