毛利 拓郎

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「下に住んでいてお目にかける事も少ないので」 「なんの調査だ?」 「いえあの、純粋に今書いてる小説の資料にしたいと思いまして」 「……朝起きて、ご飯を食べて、たまに散歩して、本を読んで、ご飯を買って、ご飯を食べて、テレビを見て、終わりだ」 「お友達なんかはここに来たりしないんですか?」 「しない」  もう一度部屋を見渡した時、ある事に気が付いた。  ……亀は何処だ?  さっき苦労して取って来た亀が見当たらない。奥の布団が敷かれた部屋で飼っているのだろうか。
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