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街はハロウィン一色。十月で一番派手なイベントはハロウィンだろう。もちろん伊織先生のスタジオのイベントもハロウィン。前回、今回のハロウィンイベントに参加できるファン100人選出のイベントがあった。その時の俺の行動がこんなことになるなんて。
「やだやだやだやだ!!この格好やだ!!」
俺の目の前にはハロウィンイベントの衣装。他のにょたチョコ男子は魔女とか吸血鬼とかカッコいいのに、俺だけ黒猫小悪魔衣装。
俺が嫌がるのは訳がある。前回のイベントで俺が親父に暴力振るったために、俺の衣装だけ親父からのリクエストなんだ。
「なんで黒猫であーんなんだよ!?なんで親父喜ばさなきゃなんないんだよ!?」
駄々こねまくりの俺。
「瑠璃くんが嫌なら僕が着ようか?」
「……俺、着るからいいよ」
香多くんの一言で俺は諦める。香多くんには正直負けたくない。だって、ロリにょたチョコ男子でキャラ被ってるんだもん!
「よし!では、今回もファンからあーんされたケーキを食べるイベントだ!最低でも一口は食べること!これ以上食べたくないと思ったら『もう食べられないよ……』と可愛く言うことが、ファンの交代の合図なのは前回と一緒だ!今回は超有名なパテシィエのケーキ用意したから全部食べたくなっちゃうかもだけどな!!」
伊織先生からのルール説明のあと、俺らは会場に向かう。にょたチョコ男子モデルは用意された席につく。
いつもの司会役の大と徹は前回の選出イベントで落選して参加できないため、今回の司会役はほんもの女子の皆さんだ。
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