これが私たちの出会いです。

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「お嬢様、準備が出来ました。」 はぁ、とため息をつく。お父様の謀略により 茜ちゃんの会社を潰してしまった月島家。私は人気者茜ちゃんを追い出した当事者として、厳しいいじめにあい、不登校になる。 見かねた父が、父の生誕の地である四日市に私と弟を転校させた。 今日は初日なのだが…。 私は人付き合いが苦手だ。東北でも仲の良い5人以外とは話すことも出来なかった。 また月島家のご令嬢ということで、長い黒髪に目立つことのないよう黒渕だて眼鏡をかけた私に話しかけてくる人はいなかった。 新しい学校に5人はいない。どうやって生活すればいいのよ。 私はブラック満載の気分で家を出た。 「おう、また転校生か?今度の奴は地味だな。」 お兄様が以前見ていたVシネマに出てくるような厳ついおじさん…。これが担任? 私は溢れる涙を押さえきれなかった。 「こら、また泣かせてる。」後ろにいた綺麗な女の先生にハリセンで叩かれていた。 「この前来た荻窪さんも泣かせていたでしょ。」ん?荻窪?まさかね。 女の先生にペコペコ頭を下げる担任は思ったよりいい先生なのかなって思った。 扉の前にたつ。ドキドキが収まらない。大丈夫。ここでは前の事知ってる人いないんだから。 「月島、入れ。」 先生に呼ばれたので、意を決して扉を開けた。
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