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二つ並んだローベッドを横目に一人頬を染める。
このベッドに今夜……。
お風呂上がりで火照った身体に触れる彼の指。
一瞬過ぎった妄想に、いや違うからっと慌てて思考を振り払う。
そう。
今夜このベッドに、私と並んで寝るのは彼、ではなく彼のお母さんなのだ。
「はあっ……」
トイレに入ってようやく一息つく。
今夜はここに泊まるのか。
叶多くんと、彼のお母さんと一緒に……。
今、どうしてこんな状況になってしまったのか。
今更あの電話が恨めしい。
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