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叶多くんと初めて会ったキャンプ場はその条件をとても満たしているのだけれど、週間天気予報を見ていた叶多くんから今回天気が悪そうだから却下、と言われて私は以前から行ってみたかった場所を伝えた。
「うーん、でもそこだと街から近いから星があまり綺麗じゃないかもね」
「じゃあ、ここは?」
第二候補をスマホの画面で見せる。
「ここは管理人さんの態度がちょっと……」
既に泊まったことがあるらしく、なんだかんだと言っては妥協しない叶多くんに更にその次に行ってみたい場所を上げたけれど、ことごとく却下を言い渡された私はそろそろ睡魔が訪れ始めていた。
「今日も泊まっていけば?」
思考力が落ち始め、ぽやんとしていた私に叶多くんが笑いながら言う。
甘い誘惑に「うん」とだけ同意して少しだけ目を瞑った。
ほんの、五、六秒。
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