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また会えるかな
家に帰って修の靴があるのを確認して2階に上がる。部屋を覗くと修はベッドにひっくり返ってスヤスヤ寝ていた。
そっとドアを閉めようとすると
「うーん」と修が伸びをした。
「ごめん、起こした?」
「大丈夫」
「夢を見てた」
「どんな?」
「アニキとソノさんとじいちゃんでコーヒー飲んでる夢」
「うん、飲んだ」
「正夢?」
さっき起こった事を話した。途中で見てたから、と遮られたが。
「つまり、ソノさんは不肖のひ孫が心配でわざわざあの世から戻ってきたわけだ」
「ヤバいバイトって何だろうな」
「薬の売人だったりして」
…それは怖い。
二人でひとしきり笑った。
四十九日はコーヒーを二つお供えしよう。
一つはブラック。
もう一つは砂糖三つととミルクを沢山入れるんだよね。
ね?おばあちゃん。
窓の外を見ると青空に雲がポカリと浮いていた。
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