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夢か?白い世界に俺はいた。一面霧で真っ白だ。
きょろきょろと辺りを見ておーいと呼んでみた。するとおーい、と声がする。少し霧が晴れてきた向こう側から修が現れた。
「ここ、何処?」
「こっちが聞きたいよ」
二人で顔を見合わせると…修がぐにゃんっと曲がった。
「おいっ!」
「あっ!」一瞬視界が曲がって…気がついたら実家の廊下に俺達は立っていた。
「今度来たら」
「蛍光灯、変えような」薄暗がりの中で修が頷いた。
二人で視線を泳がせた後
「ん」修が視線を襖に向けた。奥は…ソノさんのいる仏間だ。
知らん顔をしてみたが修はこっちをじっと見てる。
年上なんだからさ、といつもの調子に仕方ないなあと苦笑いしてやってやるのがいつものパターンだ。
で、そうした訳で。
「こんばんは」と言いながら仏間の襖を開けたんだ。
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