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押さえ付けられた両手は、痺れを伴う程の熱を持った。
こんなことをしている罪悪感も、反省の色も一切見せずに雄飛はただ只管口角を上げていつも通りの笑顔でニッコリと笑ってみせた。
上に被さる彼をどんなに拒んでも、その力は強まる一方で身体を動かせば動かす程どんどん身体は密着していく。
「アンタ、私のことが好きなの?」
「んー?どうして?」
「こんなことされる意味が分からないって言ってんの」
いろんなところでいろんなことを報道されている彼の、その殆どの内容が熱愛関係によるもの。
きっと誰にでもこんなことをしているんでしょ。
その甘美な顔で、誰にでも愛想振り回して歩き渡ってきてるんでしょ。
「―――好きだって言ったら?みっちゃんどうする?」
最初に私から離れたくせに。
あの時から私から目を背けて上を向いて離れて行ったくせに。
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