03.キミは私の愛を摘む。

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「あ……、えっと、この紙袋たち。こんなに沢山何を買ったの?」 「あぁ、みっちゃんにあげたかったもの全部」 「は?」 「今後俺が何かみっちゃんの為にしてあげられる事ってかなり制限されんでしょー?だったらあの医者と付き合う前に全部あげちゃえー!って思って」 「開けてみてよ」とその紙袋をゴッソリ目の前に置いて急かす彼に乗って一つずつ封を開けてみると、中には私が好きなブランドの服、靴、バッグ、化粧品たちが所狭しと押し込まれていた。 そして最後の大きな紙袋には、沢山のコンドームが入っているから思わず馬鹿な雄飛の顔を見上げた。 「……アンタ!」 「俺とみっちゃんがこの一年で使う予定だった分」 「なッ!雄飛アンタ頭のネジ飛んでんじゃないの!?」 「旅行には絶対コレ持って行って」 「……」 ―――こんな事されると困る。
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