森の中の門

1/7
前へ
/7ページ
次へ
 俺は権謀術数に長けた敏腕詐欺師。  しかし、到頭、部下のへまの所為でアジトが摘発され、指名手配された。  逃げ場を失って一味の者どもが次々に逮捕される中、俺は捜査網から逃れるべく自分の脚は素より車や交通機関を利用して遠路遥々人里離れた森までやって来た。  山河に囲まれているので獣だけでなく魑魅魍魎が出て来そうな不気味極まる冥蒙たる森だ。  それだけに人は入って来そうにないからその点だけは好都合だ。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加