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日光はほとんど射し込んで来なくて木下闇を恐々進んで行く俺。
自分がどれだけ進んだかも時間がどれだけ進んだかも分からず進んで行く俺。
もう生き延びられっこない、最早、安住の地なぞ有りはしないと思いながらも進んで行く俺。
簌簌とした自分の足音にさえ怯え、正に風声鶴唳に戦くといった有様になりながらも進んで行く俺。
蠢く小鳥やそよめく木の葉の物影にも臆病風に吹かれ、ひえ~と震え上がりながらも進んで行く俺。
そうするしかなかったのだ。
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