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開発成功
「ついに、できたな……」
白衣を身にまとった光一郎はそうつぶやくと右手でメガネをくいっと上げた。
「はい。これは絶対に売れますよね」
でき上がったA5サイズの1冊の本を目の前にした助手の玄太郎も満足げな顔だ。
「早速、叡智社の担当に連絡をしないといけませんね」
「あぁ、そうだな。これは受験界、いや、世の中を変える大発明になるかもしれないぞ?」
光一郎は自信を持った表情でそう言い切る。玄太郎はその姿を見ながら電話をかけ始めた。
「もしもし?はい。開発、成功しました。ええ。はい。2週間後ですね。では資料、準備しておきます」
玄太郎はそう言って電話を切ると、パソコンへと向かいカタカタとキーボードを叩き始めた。
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