二季草 〜futakigusa〜 【序章】

４．

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「ふーん・・・いいんじゃないですか？」

「ホントに？」

「ええ。主人公の気持ちの変化も伝わりますし、展開の仕方も見事です。何より、読み終わった後の爽快感がたまりませんね。これなら十分、読者も納得してくれると思いますよ。」

「やったぁー！」

・・・うふふ ♪

主人公の相手役はすべて・・・あなたがモデルになってるんだけどね。

「それにしても・・・たくさん書き上げましたね。編集長も驚いてましたよ。」

「へえ、あの頑固岩のような編集長がねえ・・・」

「何しろ、２週間で2万字の短編１０作ですからね。誰だって驚きますよ。」

そう・・・上川さんを思いながら書いて書いて書きまくった結果・・・出来上がった作品は、短編１０作。

いつものペースなら半年かかるものを、ほぼ２週間でやり遂げた計算になるのだ。