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熊崎→西浦 デート
「西浦、今日空いてるか?」
「え?うん、空いてるよ。どうしたの?」
「…この前気にしてたクレープ屋、そこの
割引券もらった。行くか?」
「え!本当?行きたい!」
というわけで、日曜日にも西浦に会うこと
ができた。割引券をくれた姉に感謝だ。
「熊崎君ごめんね!待ったでしょ?」
待ち合わせから少し遅れて西浦が到着
する。遅れたといっても5分くらいだし、
きっちりとメイクや服装を整えられているの
を見て、怒るわけがない。
寧ろ、突然誘ったのにめかしこんでくれる
のがとても嬉しい。
「いや…俺も遅れてきたから。行こう。」
「うん!」
そういって、西浦がするりと手を恋人
繋ぎにする。…こういうのは男から出来たら
格好がつくのだろうが、俺にそんな度胸は
ない。
せめて一緒にはぐれないようにしようと
繋がれた手に力を込め、人通りの多い方を
歩くことにした。
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