58人が本棚に入れています
本棚に追加
/354ページ
幼い僕
春の日差しが心地良い中僕は気持ちよくて、ふわふわとした中にいるような気分で夢を見ていた。
夢の中で優しく頭を撫でてくれる手が気持ちよくて、その人を見上げていた。
でもその人の顔は逆光になっていてよく見えなかった。解ったのは綺麗な唇が優しい弧を描いて微笑んでいた事だけだ。
この人は誰なんだろう。最近、夢の中でよく見るけど、いつもどんな人なのか分からない。
分かるのはいつも僕の頭を優しく撫でて微笑んでくれているだけだ。
時折、そよそよと吹く春風に乗って色素の薄い髪がなびいて綺麗だなーっと僕は夢の中で思ってる。
いつも僕に優しく触れる貴方はどこの誰なの?
最初のコメントを投稿しよう!