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もしも、身内として可愛い姉が、そのままの姿で夢の中に出て来たら、自分の姉と認識出来るのだろうか?
夢の中では俺や同級生は、20代半ばの大人に成っている。
その中に姉が混じっていたら、『何?この子供は』と思ってしまうかも知れない。
現実世界の高校生は、俺が見る夢の世界での小学校高学年と同じぐらいの容姿。
夢の中の人間は成長が早いのか?と、訳の分からない事を考えながら朝食を食べていた。
夢の中なのだから、成長とか関係無いのに。
でも、あまりにもリアルな夢なので、もしかしたら現実に存在するのかも?とファンタジーな世界があることを期待していた。
朝食を食べ終えると、姉の柘榴が台所にやって来た。
髪の毛が濡れているのでシャワーを浴びてから来たのだろう。
昨日の夜も寝る前に隣のベッドの中から必死に声を殺している姉の声が漏れていた。
薄っぺらな毛布を頭を含めて全身に掛けて、その中でモゾモゾと動いていた。
あの様子だと、汗でびっしょり濡れていそうだな。
俺が薄っぺらい毛布の下にタオルを1枚入れると姉は受け取り、タオルを使って一番濡れている部分を拭いていた。
その後もモゾモゾしていた姉を自分のベッドの中で眺めている内に眠っていたのを思い出す。
毎晩布団の中で足の間にタオルを挟まないと、寝れないみたいだ。
それは、毎日夕方になると俺がこの部屋で彼女とイチャイチャするから、彼氏のいない姉は、その時部屋を追い出されていて欲求不満になっていたのだろう。
俺や俺の彼女、そして姉も同じ高校で同じクラス。
彼女も姉も、だいたい平均的な体の成長具合。
俺の彼女から遅れること3ヶ月、姉も先月初潮を迎えている。
18歳前後で初潮を迎えるのは、この世界では普通の事で異常では無い。
1年250日、日々成長している。
二十歳になったら女の子は子供を産める体になるので、避妊具は二十歳になってから着けるのが常識だった。
もちろん俺も、そのつもりだ!
学校に行く支度が終わって外に出ると、俺の幼なじみでもあり、俺の彼女の『極月 瑠璃』が待っていた。
「おはよう」
可愛い笑顔で俺に挨拶する彼女を見て幸せを感じながら「おはよう」と返事を返す。
去年の秋から俺達は付き合い始め、1年ちょっと経っている。
付き合い始めてから300日の記念日が来週と近付いていた。
プレゼントは何にしようかな?と思いながら彼女と高校に登校していた。
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